答えはその人自身が出したものでないと意味が無いし、価値が無いし、対応(対こども)出来ない

元々人の言う事「正しかったら聞く」「正しくなければ聞かない」ずっとこれ。

 

そもそも、正しさ?とは?を探し続けて生きて、仕事して、競技して、世界迄経験させてもらって。最近は年代の話も色々聞けて。

 

改めて、自分は良かったなって思う。

 

だから、コレはダメな例ではなく👇ここからどう変化するのか?

 

・自分・はなわさん(息子)・社会(息子) って目線で観ないと意味がない

因みに自分は、かなりの勝利至上主義だからこそ。本質的に勝利は何も意味が無いって思ってる。相手を無理やり理解させる為の道具でしかない。と、良くも悪くも知っている。

 

だから、お金や勝利は当事者が若ければ若いほど効果的なんだ。

ただし、それは単一的なもであってはダメ。

 

たのしい=複合的な能力アップ を含んでないと意味が無い。

【結局 人間なんて答えが変わるから、その瞬間ごとに思慮を巡らせよう】ってはなし。保留に似てるけど違う。

仮説の仮設みたいなもん。

東京24区ってアニメもそれを言ってたな。チョットごちゃごちゃした内容だったけど。

 

 

 

 

“勝利至上主義”は親のエゴ?

2022年6月22日 10:14 NHK NEWS

「行き過ぎた勝利至上主義が散見される」

こんな理由で、柔道の小学生の全国大会の1つが廃止されました。
保護者や指導者が過熱し、子どもを追い詰めてしまうことが問題とされたのです。

“柔道三兄弟”の父親として知られるお笑い芸人のはなわさんも、かつては、そんな気持ちがわかる親の1人だったと、告白しました。

「子どものためだと当時は思いましたが、子どものためになってなかったのかな。結局自分たち(親)のためにやってたのかなと」

何が、はなわさんをそうさせたのでしょうか?

“柔道三兄弟”の父として

柔道に励む長男、次男、三男が“柔道三兄弟”として民放のテレビ番組で紹介され、息子を応援する父親としても知られている、お笑い芸人のはなわさん。

大会の廃止について、親の1人として率直な意見が聞きたいという私たちの依頼に、快く応じてくれました。

はなわさんは10年ほど前、小学生だった長男と次男が大会に出場した時、過熱する親たちの姿を目の当たりにしました。

はなわさん
「試合中はすごく過熱して。審判が微妙な判定をした時や、勝負が五分五分だったような時は、クレームやブーイングみたいなことを言う親御さんもいたりしました」

今回問題になった“行き過ぎた勝利至上主義”にあたる、審判へのクレームや、子どもへの無理な減量をさせることはなかった、というはなわさん。

そして、でも、と一呼吸置いたあと、長男の話を始めました。

父親として 「結果を出してあげたい」

小学生の頃、自分から柔道を習いたいと望んだ長男。
次第に上達し、道場で頭角を現し始めた姿を見て、その才能をもっと伸ばしてあげたい、と思うようになりました。

はなわさん
「結果を出してあげたいという気持ちになってきて。当時は家で打ち込みや、スクワット、腹筋、腕立てを一緒にやったり、ランニングをしたこともあります。当時はこれでいいんだと思ってやっていました。けど、嫌がっているなと思って。それでも、ダメでしょ、やらなきゃと言ってました」
「当時はそういう時代でもあったし、今考えると、それが当たり前だったという感覚がちょっとあったかもしれないです。自分自身も少し勝利至上主義といったような考え方をしていました」

“行き過ぎた勝利至上主義”とは?

子どものためと思い、つい過熱しがちになってしまう、親の本音。
廃止の理由となった“行き過ぎた勝利至上主義”とは、どんなものなのでしょうか。

全日本柔道連盟によると、廃止された「全国小学生学年別大会」は、全柔連が収入を確保するため、小学生から登録料の徴収を始め、その還元事業として平成16年度に始まりました。

小学5年生と6年生を対象に、男女、学年、重量級と軽量級の2階級に分け、合わせて8クラスで戦う、個人戦です。

“行き過ぎた勝利至上主義”と指摘されたのは、この大会で見られた次のようなケースでした。

▼大きな体格を生かして有利に試合を進めるため、子どもに過度な減量をさせて軽量級のクラスで戦わせる。
無理な減量の影響で、試合前に偏食になった子どもも。
▼会場で見られた過熱した保護者や指導者による罵声。
▼試合で相手の選手と正しく組み合わず、変則技をかけるなど、小手先のテクニックで勝つことだけを優先するケース。

連盟は、こうした事態を重くみて「小学生のうちは正しく組んで、基本的な柔道をしてほしい」と大会の廃止を決定。
今後は、優勝者を決めないイベントに変更することにしています。

この決定に、保護者や指導者からは、賛成の声が上がる一方、考え直してほしいという意見など、さまざまな声が寄せられているということです。

小学生の発育発達 スピードに差

専門家は、こうした事態をどう受け止めているのでしょうか。

スポーツ科学が専門で、ロンドンオリンピック柔道女子代表のトレーニングコーチを務めた甲南大学の曽我部晋哉教授は、小学生の発育発達の観点から勝ち負けにこだわるのは問題だと指摘しています。

甲南大学 曽我部晋哉教授
「同じ学年でも、例えば4月生まれの早熟タイプ、3月生まれの晩熟タイプの子どもの成長の差は、最大で3年程にもなると言われています。成長期の過程で体格差の大きい子どもを競わせてしまうと、晩熟タイプで勝つことができない子どもは、自分はできないんだという低い自己肯定感を植え付けてしまう可能性があります。
もちろん、大きな相手に立ち向かう勇気や、勝ち負けを学ぶことは大切なことです。ただ、こうした場合は保護者や指導者が、スポーツが嫌いにならないようフォローする必要もあると思います」

スポーツに勝負はつきものだけど…

“勝つこと”へのこだわりは人一倍大きいはずであろうオリンピアンは、どう受け止めているのか。

シドニー大会から3大会連続でオリンピックに出場した、元陸上選手の為末大さんは、大会の廃止を「すばらしい決断」と、SNSに投稿しました。

理由を聞くと、最初にこう切り出しました。

陸上 元日本代表 為末大さん
「まず勝利を目指すのがいいことか、という意味でいうと、私はいいことだと思っています。スポーツには、やっぱり勝負がつきものだと思います」
「勝ちたいし、勝ち負けをずっと排除するのもおもしろくない。勝利至上主義の話になると、勝負そのものがよくないのか、という反応がありますが、勝負が大事と言っている人の中にも、勝負とそれ以外の、子どもの成長や楽しむことが大事と言っている人も結構います」
「問題は、勝ち負けにフォーカスしすぎることで、勝ち負け以上のことを学べなくなってしまうことです。勝利以外の価値を全く認めないようになると、危ないと思います」

“自分は何のためにやっているのか…”

為末さんは小学生で陸上を始め、中学3年生で全国チャンピオンになりました。当時は「勝つことがすべてだった」といいます。

変化が訪れたのは、2001年にカナダのエドモントンで開かれた世界選手権のあとのことでした。

男子400メートルハードルに出場した為末さんは、47秒89の日本新記録で銅メダルを獲得。日本選手として初めてとなるトラック種目でのメダルでした。
しかし、大きな目標を達成して、何かが変わったといいます。

陸上 元日本代表 為末大さん
「メダルを取ったところまではよかったんです。それまでずっと上っていたので。でもそのあと、だんだん世界まできて勝てなくなったりすると、何のためにやっているのかわからない状況に入って。結構それが苦しくて」

周囲から「次もメダルを」と期待され、それに応えなければと思い始めたといいます。
徐々に、何のために走るのか、わからなくなっていきました。

“自分の軸”を持つ

そんな時、世間の評価より、自分の軸を持つことの大切さに気付かされました。

陸上 元日本代表 為末大さん
「勝ちたいということは、世の中に対してわかりやすい結果を残したいということなんですね。でも、それは結局、世間の評価軸を自分が追いかけている状態なんです」
「人生にはうまくいかなくなる時があって、自分を責めたり、すごい不具合を起こすことがある。その時に、世の中の称賛と離れたところで、自分の側に軸を持たなきゃいけないと気付きました」

陸上 元日本代表 為末大さん
「それが僕の場合は好奇心でした。どこまで自分の体を理解できるかとか、どうやったら速くなるんだろうっていう好奇心です。モチベーションが“勝つことがすべて”だったのが、徐々に徐々に変わっていって、それが結果として、勝ちたいが半分、残りの半分は好奇心になった。そこが続けられたポイントだったかなって思います。
長く競技を続ける中で、いちばん大事なものはモチベーションなんですね」

柔道の本質を追い続けてほしい

もう1人、率直な思いを語ってくれた人がいます。
“行き過ぎた勝利至上主義”で議論になっている柔道で、オリンピック2連覇を果たした大野将平選手です。

柔道 大野将平選手
「大会の廃止は、改めて考え直すいいきっかけになると感じました。もちろん全国大会を1つ廃止したからといって、大きく変わるということではありません。
でも柔道界としては“行き過ぎた勝利至上主義”を考え直さないといけない、そういった1つの反省をする機会になったと思いますし、変わっていくと信じたいです」

もし大野選手が小学生だったとして、廃止の決定を聞いたらどう思ったのでしょうか。

柔道 大野将平選手
「全国大会に出ることがすべてだとは思ってはいません。組むこと、投げること、一本とれば試合が終わること。それがいわゆる、柔道の本質だと思います」
「小手先の技術を教わると、正直、小学生のレベルでは試合に勝ててしまいます。やっぱり試合で勝たないとおもしろくないと思いますが、そうではなくて、柔道の本質を子どもたちには追い続けてほしいです。でも、そこを追いかけると、なかなかすぐに結果は出ません。5年10年と長い期間、忍耐が必要になってきます」
「でもいい柔道をするためには勝てない時期、つらい時期、苦しい時期を過ごしながら厳しい稽古に励む必要があります。でも、指導者や親御さんは勝ちたいから、小手先の技術に頼ってしまうことも、ある程度は理解できてしまう。そのバランスをとるのが、非常に難しいと、今自分が思うことです」

「戦う前から泣いていました」小学生の頃

大野選手は、何が大切だと教えられて、今のような考えに至ったのでしょうか。

そう尋ねると、オリンピックや世界選手権の大舞台で、誰よりも勝ち続けてきた大野選手が、意外にも、小学生の頃は、試合で負けることが多かったと話しました。
そして、今の姿からは、想像できないようなエピソードを語ってくれました。

柔道 大野将平選手
「小学生のころは戦う前から泣いていました。大きい相手と戦うときは怖いですし、やりたくないと親に泣きついたこと、仮病して試合に出たくないといった記憶もあります」

「お前の柔道は格好悪い」中学生の頃

中学生の時、地元の山口県から上京して入門した柔道の私塾・講道学舎では同級生10人中8番手でした。体は小さく、体重は50キロ、ここでもなかなか勝つことができませんでした。

当時のことを大野選手は「腰を引いて相手にぶら下がるような、魅力のない、本当にきたない柔道をしていた」と振り返りました。

そして、中学3年生の時、恩師に「お前の柔道は格好悪い」と指摘されたといいます。
背筋を伸ばして胸を張り、前に出て大外刈りをかけなさい、とアドバイスを受けました。

得意技で勝てるようになった 大学生の頃

大野選手は、コツコツと技を磨いていったといいます。
その大外刈りが得意技となり、試合に勝てるようになったのは、大学生の頃でした。

柔道 大野将平選手
「強くなるのは簡単なことではないし、これをやれば絶対に、ということもありません。われわれがしているのは武道なので、大成するかわからないことをやる。その過程が人としての成長を生むと思います。
子どもたちにも何とか我慢して続けて、人としての成長を柔道を通して培ってほしいです。でもやっぱり、苦しいこと、つらいことだらけなんです」

“勝つということ” 勝ち負け以上に大事なもの

時間がかかることを続けるモチベーションは、どこにあるのでしょうか?

柔道 大野将平選手
「やっぱり、それが勝つことなんじゃないですか。となると、話が戻って小手先の技術になってしまいますね。でも、それを小学生の時に優先すると、いざ年齢が上がって世界で戦っていくことを考えた時に、なかなか勝てない。さらに、いまは新型コロナウイルスの影響を含めて、若い世代がなかなか育たない。
これから日本柔道は、厳しい時代が続くのではないかと予想しています」

「“行き過ぎた勝利至上主義”を考え直さないといけない」と最初に語った大野選手。一方で、「勝たないと楽しくない」ともいいます。

どういうことなのでしょうか。

柔道 大野将平選手
「結局、スポーツって勝たないと楽しくない。でも子どもを道具のように扱わないでほしい。子どもたちにも自分のやりたいような柔道をやってほしいというのが本音です。
だからこそ、大野選手のような柔道がしたい、あんな柔道家になりたいと言ってもらえることが、今自分が現役選手としてできる、まずいちばん大事なことだと思いますし、選手は勝たなければいけないというプレッシャーを感じてやっていると思うんです」

そのうえで、大野選手には、勝ち負け以上に大事なものがあるといいます。

今年4月に出場した、体重無差別で行われる全日本選手権
1回戦は20キロ近く体重が重い相手でした。それでも真っ向から組み合って、互いに技を掛け合いました。

結果は1回戦敗退。
それでも自分のやりたい柔道を貫けたといいます。

柔道 大野将平選手
「自分はオリンピックで2回も勝たせていただいて、それでも負けてもいいんだ、と思ってもらいたかった。自分でもこうやって負けて悔しい思いをする。小学生ならなおさら、自分たち以上に体格差があってなかなか勝てないかもしれません。
でも、勝ち負けよりもいい柔道をしてほしいという思いがあって、全日本選手権に挑戦させてもらいました。階級の差は周知の事実で、どうしても勝てないんですよね。それでも、自分より大きい選手に立ち向かっていくのが、やっぱり柔道の魅力でもあります」

目指すべきところを明確に

大会の廃止をきっかけに、改めて考える機会となった“行き過ぎた勝利至上主義”。大野選手がいま、子どもたちに伝えたいことは「勝った負けた、というのは非常にちっぽけなこと」だということです。

柔道 大野将平選手
「子どもたちの柔道は体を作る、心を強くする習い事の範ちゅうにあると思うので、そこで大人が勝ちを押しつけるのは間違っていると思います。子どもたちには自分で柔道とは、ということを判断でできる、そういう心を持ってほしい。いい柔道、純粋にこういう選手になりたいという目指すべきところを明確にして、そうした柔道を目指してほしい」

親として 大事にしていること

親としての本音を語ってくれた、お笑い芸人のはなわさん。
現在は柔道の強豪校に進み、大学生になった長男のことばに、最近、衝撃を受けたといいます。

それは、小学生の頃に柔道に前向きに取り組めない時期があったと、当時の胸の内を明かした時のことです。

「楽しいと思ったり、自分でしたいと思わないと、絶対成長できないし強くならない」

はなわさんは、そのことばを聞いて、自宅での自主練習が、長男が望んでいたものではなかったことを知りました。

はなわさん
「子どものためだと当時は思っていましたが、子どものためになってなかったのかな。結局自分たち(親)のためにやってたのかなと。今考えると本当に申し訳なかったと思います」

そして、子どもにスポーツを習わせる親として大事にしていることを話してくれました。

はなわさん
「子どもに過度な期待をせず、嫌ならやめれば、ぐらいの気持ちでいたほうが、子どもたち自身が、どんどん頑張っていくのかなと思うようになりました。
子どもの自主性を尊重すること、そして、よく会話をすることが大事だと思っています」